【スタッフブログ】アスリートの食事

2019-11-03

~スタッフブログ~

東京都調布市にあるテニススクール
桜田倶楽部・東京テニスカレッジ
テニスで本物を目指す

こんにちは。
桜田倶楽部東京テニスカレッジで育成・ジュニア・一般クラスを担当しております、松尾です。


今回は『アスリートの食事』についてです。

昨今、スポーツと食事・栄養学は密接に関わっています。
一流アスリートともなれば専属の管理栄養士、一流チームや高校の部活動でも栄養学に特化した指導者や栄養士が活動しているのもスタンダードな世の中になってきました。
管理栄養士でなくても、アスリートフードマイスターという資格やスポーツ×栄養学の本など書店ではたくさん陳列されていますね。


私も自炊をして体に気を使っています。
食に関して普段から興味があることから、先日書店である本を手に取り読み始めました。

『ジョコビッチの生まれ変わる食事~あなたの人生を激変させる14日間プログラム~』

この本の著者はノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)選手です。
彼は自身の食生活を変えてパフォーマンスを劇的に向上させたプロテニスプレイヤーで、現在もテニス界のBIG3として健在しています!

彼が積極的に取り入れている食生活で有名なのが『グルテンフリー』です。
日本でも『グルテンフリーダイエット』という言葉になじみがあるのではないでしょうか。

さて、まずグルテンって???
と思う方も多くいらっしゃると思います。
少しグルテンについて紹介します。


グルテン…小麦やライ麦、大麦など穀物に含まれているタンパク質で、パン生地が膨らんで形状を保つのを助ける物質。西洋食の主食として広く浸透。

これだけを見ると、沢山の食物の中に入っているように思いますが、実際に皆さんが口にする大多数の食物に含まれています。

以下、紹介するグルテンを含むもの
・パン
・小麦から作られた麺、パスタ類
・ケーキ、マフィン、ドーナツ、粘り気のあるバンズ、パイの皮などスイーツ全般
・小麦粉で作られたクラッカー、プレッツェル、その他スナック類
・朝食のシリアル
・ビールその他麦芽から蒸留されたアルコール類
これらは一部にすぎません。



なぜグルテンはこのように注視されるようになったのでしょうか?

グルテンは体に悪影響を及ぼすことが近年判明されました。
代表的な症状として、小腸がグルテンに過剰反応する『グルテン過敏症』やグルテンをスムーズに消化できない『グルテン不耐症』などがあります。
正常な人の場合、小腸の粘膜の細胞は必要な栄養素だけを取り込み、不要な栄養素や細菌はブロックしますが、このような症状の場合、グルテンをとると小腸の粘膜の細胞間が緩み、毒素が入り込んで炎症を起こしたり、小腸から栄養を吸収出来なくなり、食事の量などに関わらず栄養失調の状態に陥ります。
更には小腸という人体にとって重要な臓器なだけに、偏頭痛やPMS(月経前症候群)、リウマチ、鬱やADHD(注意疾患・多動性障害)等の行動・精神障害との関連性を指摘、言及する専門家も多くいます。

このようにグルテンは私たちの生活の質を著しく下げてしまう可能性を持っています。

ジョコビッチ選手も試合中の喘息や発作、倦怠感、集中力の欠如などに悩まされていたと語っています。
能力はありながらも、ロジャーフェデラー(Roger Federer)選手やラファエルナダル(Rafael Nadal)選手といった長年テニス界の不動の二強となっていた2人の牙城を崩せずにいました。

そんな彼の人生を大きく変動させたキーパーソンは、同郷セルビア出身のイゴール・セトジェヴィッチ博士です。
博士がキプロスの自宅でたまたまテレビを点けて観ていた2010年1月の全豪オープンでの対ナダル戦を観ていた時、ジョコビッチの例の苦しむ姿を目にした瞬間、原因は喘息では無く、食べ物に問題があると推測したと語っています。

ここからジョコビッチは彼や栄養士、彼らのチームと共に普段の食生活を改め、一気に世界1位まで上り詰めました。

今日のお話はここまでです。

次回は実際にジョコビッチ選手が取り組んでいるグルテンフリー生活、1日のルーティーンの一部を紹介したいと思います!

P.S.
ジョコビッチのご両親はセルビアでピザ屋さんを営んでいたようです。
当時、小麦を生活から断つという決断は、彼自身断腸の思いだったでしょう…

参考著書:『ジョコビッチの生まれ変わる食事~あなたの人生を激変させる14日間プログラム~』